エピテーゼ歴史探訪 〜アンティーク義眼〜

エピテーゼ歴史探訪 〜アンティーク義眼〜


(左:製作部 多田 右:開発部 歌岡 です)

今回は「エピテーゼの歴史を辿る」をテーマに訪ねたお店と品々を、製作部︰多田がご紹介致します!

ご紹介するお店は、弊社の名古屋ブレストセンターから徒歩15分程で行ける長者町繊維街エリアにありました…!

「画龍点睛」という言葉があるくらい、エピテーゼにとっても義眼は、とても重要なパーツになります。

今回は、主に欧州で作られていた義眼を見てきたのでそちらをご紹介致します。

なにやら重厚な扉をあけると…

(開発部 部長 小澤です )

こちらのお店では義眼以外にも、フランスの古道具や、ビスク・ドール、植物の模型など…店主様のセレクトした品々で非日常的な空間が広がっていました。

そして私たちのお目当てアンティーク義眼!
とにかく取扱われている数の多さと状態の良さに驚きました。
後に現在多くの義眼で用いられる樹脂系素材の開発が進むまでは、様々な素材を経てガラス製が主流だったとの事。
19世紀末頃、ガラス工芸が盛んだったドイツ・ラウシャ村の工房で作られたものがクオリティーも高く多く残っており、コレクターを惹きつけて止まない品だそうです。
虹彩が光に透けるととても綺麗でした。
これが全てガラスでできていると思うと驚きです。

実際に手に取ってみると、まるで鳥の羽を手に乗せているかのように軽く、目を離すとフワッと飛んでいってしまいそうな、とても繊細な品でした。

虹彩部分は例えるならトンボ玉を作るような感じで、何色ものガラスを重ねて色付けされているそうです。

血管は赤い糸で表現されているそう。


上の、義眼と一緒に奥に写っているのは、
かつて「骨相学」として19世紀に隆盛した学問のモデルです。

(現在は否定されているというのも、経緯として興味深い…)

また個人的に気になったのがこちら↓

当時、医学生等が学習用に使う病理見本だったそうです。
これだけの数が揃うのは大変珍しく、貴重なお品だそうです。
眼窩に関連する腫瘍・症状の凹凸を様々な色ガラスで再現したかと思うと圧巻です。

作り込まれたお店の世界観と品々に圧倒された我々ですが、なにより店主様の義眼を探求する奥深い気持ち、知識の厚みには思わず聞き入ってしまいました。

ガラス製義眼の最盛期から比べると、使用する材料の開発や情報共有が進みユーザー様へ便利な質の高い製品をお届けできるようになった現代ですが、当時限られた資材や情報を用い、技術者同士が切磋琢磨してきた歴史の積み重ねがあってこその今なんだなと、時を超えて思いを馳せる貴重な機会となりました。

お店では【博物蒐集家の応接間】として定期的にイベントも行われています。

良質なアンティークを扱うお店やクリエイターが各地から集まります!

博物蒐集の世界を覗いてみてはいかがでしょうか…?

最後になりますが、私達からの熱い(?)質問にも快くお答え頂き、弊社記事への掲載もまたご快諾頂きました店主様に感謝申し上げます。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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   【  紹介店舗情報 】

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antique Salon アンティーク サロン
TEL:052-253-9126
Address:
〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦2丁目5−29 えびすビル パート1・2階
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※コロナウイルスの影響により、紹介している店舗・イベントにつきまして、休業や営業時間の変更、開催中止等の可能性がございます。

お出掛けの際は事前に各店舗・会場へお問い合わせいただきますようお願い申し上げます。

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弊社エピテーゼ製品は→コチラ